2010年10月26日火曜日

potato,sweet potato,vegetable32    

 宮崎市内から南西にさほど離れていない地域では冬の畑に柵が組まれて、そこには刻んだradishが天日で干してある風景をいたる所にみかけることができる。これを切り干し大根(dried and cut radish)といい、この地域の食生活には欠かせない食材の一つである。
 宮崎平野は日本の中でも日照時間が最も長い地域の一つであるので、切り干し大根(dried and cut radish)をつくるには恵まれた地域であるが、とくにこの南西部は九州の屋根である、霧島連峰がちかくにあることもあり、霧島降ろしといわれる、秋から冬にかけて吹き下ろす乾燥した風が良質の切り干し大根(dried and cut radish)をつくる環境となっている。
 切り干し大根(dried and cut radish)は、太陽の光を浴びることで、糖化されて甘味がさらに増し、栄養価も増加する。骨や歯を丈夫にするカルシウム(calcium)は15倍、悪性貧血を予防する作用がある鉄分(iron)は32倍、代謝を促進するビタミン(vitaminB1・B2は10倍と、同量の大根と比べた場合、栄養価は非常に高い。
 また切り干し大根(dried and cut radish)には、食物繊維(fiver)が豊富に含まれている。食物繊維(fiver)は、コレステロールを体外に排出し動脈硬化を予防する作用や、便秘を改善し大腸ガンを予防する作用、美肌にも効果的に働く成分である。さらに食物繊維(fiver)は食後、胃や腸の中で水分を吸収し膨らみ、少量でも満腹感が得られるため、ダイエット(diet)にも効果的だ。他にも切り干し大根(dried and cut radish)には、二日酔いで弱った肝臓や胃腸を回復し食欲を増進させる作用や、保温作用により冷え性を予防する働きがあるといわれている。
 このように、野菜が不足しがちな冬の時期には、不可欠な栄養補給元として、様々に加工されて、食膳に並べられることになる。自分は煮しめの形でサトイモ(taro)やニンジン(carrot)などの根菜類とともにおかずとして出された切り干し大根を覚えている。これもまた、故郷の味として、親しんだもののひとつである。

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